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1.裁定請求の時期
年金は、受給資格期間を満たしている人が、支給開始年齢に達した時点で、受給権が発生します。
その時点で、裁定請求を行いますが、この請求は、受給権発生日以後のいつの時点で行っても一切損得はありません。
にもかかわらず、下記のような誤解があります。
誤解@
60歳以後も厚生年金に加入しているため、請求しても年金が受給できないと思い請求していない。
⇒在職老齢年金の仕組みで全額支給停止になるとは限りませんので、請求しましょう。
誤解A
60歳以後も厚生年金に加入しているため、年金の一部又は全部が支給停止の場合、退職後に請求すれば、さかのぼって全額受給できると思い請求していない。
⇒在職老齢年金の仕組みによる支給停止が行われる場合は、いつ請求してもさかのぼって支給停止になります。
誤解B
退職後に請求した方が、60歳以後の期間が年金額に上乗せになるので得だ。
⇒特別支給の老齢厚生年金は、59歳11ヶ月の時点までの厚生年金の加入期間より、年金が裁定されます。
引き続き厚生年金に加入する場合は、ひと月ごとに年金額が改定されるのではなく、再就職先を退職した時点で60歳以後の厚生年金の期間分の年金が上乗せされます。
これは、いつ請求しても同じルールで計算されます。退職後については、年金額は増えますが、退職するまでの間の年金は60歳で請求した場合と同額になります。
誤解C
厚生年金に加入していないが、収入が多く、請求しても年金を受給できないと思い請求していない。
⇒厚生年金に未加入であれば、収入の額には全く関係なく全額受給できます。
誤解D
60歳から年金を受給すると、減額されると思い請求していない。
⇒60歳から老齢基礎年金の繰り上げ受給をする場合と混同しています。
特別支給の老齢厚生年金は、60歳から65歳までの間に受給することになっていますから、60歳で請求しても減額にはなりません。
誤解E
年金を繰り下げたいので、請求していない。
⇒特別支給の老齢厚生年金は、60歳から65歳になるまでの間に受給できる年金で、65歳で受給権は消滅(=失権)し、繰下げはできません。
なお、65歳からの老齢基礎年金や老齢厚生年金を繰り下げる場合は、65歳時点で新たに意思表示をすることになります。
誤解F
特別支給の老齢厚生年金は、定額部分が支給されるまで請求できない。
⇒報酬比例部分は60歳で支給されるので、定額部分が支給れていなくても、請求できます。
誤解G
在職老齢年金の仕組みにより、全額支給停止の場合は、退職してから請求する。
⇒60歳以上70歳未満の人が受給する老齢厚生年金は、年金額の一部又は全部が支給停止となることがありますが、その場合でも、年金の請求は60歳で行っておきましょう。
誤解H
基本手当終了後にさかのぼって請求すれば、減額されない。
⇒さかのぼっても、支給停止期間分の年金は支給されません。
2.60歳で請求するメリット
@給与の額や過去1年間の賞与の合計額が変われば、在職老齢年金の額も変わります。
請求時には、全額停止でも、年金が一部受給できるようになる場合もありますから、請求しておきましょう。
そうすれば、年金は自動的に振込まれます。
A退職したときは、退職日の翌日から1ヶ月を経過したときから年金額が改定され自動的に振込まれます。
60歳で請求をしておけば、退職時の手続は不要です。
B65歳時の手続が簡単です。送付されてくるハガキ形式の裁定請求書に署名をして送付するだけで完了です。
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